イマコーの 先生のためのブログ

学校の先生を支援したいと思い立ち上げました!

本時案ができた時に、確認が必要な3つのこと

f:id:imako-o:20201205144438p:plain

授業のイラスト


こんにちは。イマコーです。

 

このブログでは、教員になったばかりの方や、教員を目指している方、若い先生を指導する立場になった方へ、 「参考になった!」「明日、やってみよう!」と思ってもらえるような記事を書いています。

 

さて、今回は

『本時案ができた時に、確認が必要な3つのこと』を紹介します。

 

― 今日のラインナップ ―

① 「目標」と「めあて」は同じ意味になっていますか?

② 「目標」と「評価基準」は対応していますか?

③ 「評価方法」は適切ですか?

 

 

ひとつずつ解説していきます。

① 「目標」と「めあて」は同じ意味になっていますか?

「目標」は、単元の指導計画に即して、本時の学習活動の目標を具体的に示すものです。この「目標」は児童ができるようになってほしいこと(言い換えると、授業後の児童の姿)なので、児童の目線で書きます。

「~ができるよになる」「~することができる」などと書くのが一般的です。

 

「めあて」は「目標」を児童が理解できるよう、噛み砕いたものです。

こちらも児童目線で書きましょう。

 

当たり前のことを、偉そうに言います。

「めあて」と「目標」が異なる場合、「目標」を達成することができなくなります。

 

それはそうですよね。本当に当たり前です。

 

でも、よくあるのです。

もう一度確かめてください。

 

その「めあて」で、

児童に何を考えてほしいか伝わりますか?

児童は授業の全体像がわかってくれますか?

児童がその「めあて」で目標とする姿になれますか?

 

「めあて」では授業を通して、この授業でどんな事をわかってほしいのか、学んでほしいのかメッセージを出しましょう。

 

また、さらにこだわって欲しいことは

「目標」と「めあて」が同じことを指しているようにすることです。

 

「めあて」を活動のみ記載する、噛み砕き過ぎて漠然となってしまうと

言いたいこと全部は伝わりません。

 

目標 『どんな形の平行四辺形でも、底辺の長さと高さが等しければ、面積は等しくなることを理解する。』(5年生、算数)

 

A:めあて 『いろいろな形の平行四辺形の面積を調べよう』(活動のみ記載)

B:めあて 『平行四辺形の面積の求め方を調べよう』(漠然としている)

C:めあて 『高さがはみ出る平行四辺形も、公式で面積を求められるか調べよう。」(全部伝わる!)

 

Aでは、平行四辺形の面積が定まる条件(底辺と高さ)を考える視点が抜けて落ちる児童が出てきます。もったいないですよね。

 

Bでは、どんな形の平行四辺形(一見、平行四辺形っぽくない形も含む)でも求め方は同じという視点が抜けて落ちる可能性があります。

 

Cが、AとBの良いとこ取りのめあてです。

 

多くの児童が、目標を達成できるように、

「目標」=「めあて」という状態を作りましょう。

 

② 「目標」と「評価基準」は対応していますか?

よい授業というのは、児童が目標を達成できた授業です。

 

児童が目標を達成できたかどうかを、判断するのが評価であり、

評価のもとになるのが「評価基準です」

 

・・・「目標」と「評価基準」が対応していなければ、評価できません。

 

「評価基準」を作成する場合、基本的に「目標」の文末を「~できたか」と書き換えるだけで十分です。というか、正解です。

 

よくありがちなのが、評価基準が2つや3つになってしまうこと。

 

目標が2つ以上あり、評価基準も2つ以上あり、かつ、授業を成立できるスーパー先生は別として(実際にいます。この授業ができる先生の研究授業は絶対にみるべき!!!)

 

このような指導案は、授業が成立していない、机上の空論の指導案、希望的観測で書いた指導案です。

指導の先生にダメ出しされるのが関の山です。

 

目標が1つに、評価基準が1つ。これが王道です。

 

 

③ 「評価方法」は適切ですか?

 

授業者は、授業を進行・展開させながら評価をする必要があります。

なかなか忙しいですよね。

 

だからこそ、評価を確実に正しくできる方法であるかを確認する必要があります。

 

以下の場合は特に注意です。

*机間巡視(個別支援)の時に、児童の発言を記録する。

 → 児童全員の発言を評価するなら、支援はできません。その逆も然り。

*グループ発表で評価する。

 → 一人で全部できる児童がいれば、そのグループ全員が◎でいいのか?

 

改善例

*先生が複数授業に入る場合は、役割分担をする。

*個人の考えを、ノートに記入してからグループの話し合いを行う。

*(理解力を評価する場合)ミニテストのようなものを行う。

 

評価方法は、その方法で実際にできるかな?とシュミレーションすることが大事です。

 

 

以上で、

本時案のたたき台ができた時に、確認が必要な事3つことの紹介を終わりにします。

 

 

<おまけ>

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事が参考になった方は、スターをいただけると嬉しいです。

 

この3つのことは、私が指導案を見た時に、最初に絶対に確認することです。

 

正直、これができていないと

「授業が失敗するな」と感じ、その通りになることが多かったです。

 

反対に、普段の授業からこの3点を意識して授業をすることで、

授業力もメキメキ上がるので、ぜひ取りれてみてください。